「それがこんな近くで関われるとは。役得だな私たちは」
「…ふっ。ローサって、ちょっと面白いとこあるよね」
「…どういう意味だ」
「いいえ」
穏やかな表情から、心を開いてくれていると感じる。
ハオに対する信頼とはまた違った種類の信頼を僕に向けてくるのが、ローサだった。
「今まで女に見向きもしなかったお前が惚れる理由も納得だ」
「…僕はべつに、江架が特別な立場に居なかったとしても変わらないよ」
言ってしまえば好きだったおとぎ話に出てくるお姫さまに似ていたから、というのもおまけのようなもの。
目にするきっかけになった取っ掛かりなだけであって、だから惹かれたというわけじゃない。
「ただ…最初からね。僕とは同じようで正反対だったから」
「…正反対?」
「僕は魔法で母親を殺されてから…魔法というものを憎んで憎んで憎んで、その結果で開花させた。
でも江架は……魔法が使えないことでどんなに周りから笑われたとしても。魔法そのものを憎む対象として見ず、開花させたんだ」



