そして最後は、ルス先輩。
さすがとしかいいようがなかった。
彼の洞察力と考察力に判断力は、計り知れない何かがありそうだ。
「ルス、江架を頼む」
「…頼むって……、」
「戻ったら江架を一応治療してやってくれ」
「…そういうこと…ですか。わかりました」
理性はある。意識もある。
私のなかでいつも囁いていた声はもう、聞こえない。
とてつもなく疲労困憊。
もうろうとする意識のギリギリで。
「江架」と、微笑みが落ちてくる。
「いまのお前の力があれば、夜巳さんを救える」
「……まじ…」
「ああ、まじだ。…お前はやっぱりシド兄ちゃんとセーカ姉ちゃんの娘で……、俺にとってたったひとりの───…」
ごめん…、ちょっともうギブアップかも。
途絶える前に何かしておきたくて、腕のなか、そのピンクブラウンの髪をぐいっと引っ張ってやった。
*



