なにを、言っているの……?
ルス先輩だよね…?
最近になって使えるようになった通信魔法。
自分が伝えるものだけじゃなく、許容範囲内であれば遠くの音を聞き取れるようになった。
「ルス…、おまえ、」
「まずはローサかな。女の子だしね、いろんな意味で手加減できるうちじゃないと」
「っ、くそ…っ、どいつもこいつも……!!」
ルス先輩の魔法がローサさんに向かう手前、それを止めるかのように氷魔法が憚(はばか)った。
「……なに、ハオ。お前とはあとでじっくり戦いたいんだけど」
「…ローサちゃんを殺すのは俺なんだよ。ルス、お前までとうとう頭イカれたの?」
「僕は江架のために動くまでだよ。お前はさ、まずはあの鬱陶しいハエ退かしてくれる?」
「…ふはっ、アレフ、おまえハエとか言われちゃってるよ。一緒にルスを殺そうよもう」
「……いーよアネモス、吹き荒れて」
風が、雨も一緒に連れてきた。
このままだと山が崩れる。
殺し合いなんかして欲しくないし、そんなところ見たくない。



