「それで、レオンハルトさん。僕たちへの極秘特訓というのは…」
「ああ、」
数秒前の自分の呑気さを殴りたくなるなんて。
このあと師匠から出された試練が、私に初めてS級魔法士の冷徹さを思い知らせてきた。
「ルス、ハオ、ローサ、アレフ。
───今からおまえら全員で殺し合え」
「「「っ……!?!!?」」」
さっきまで仲良く夕食を食べていた。
ひとつの火を囲んで、おなじものを食べていた。
他愛ない話も交わして、笑顔だって映しあった。
なにを言っているんだと、私だけじゃなく師匠以外の全員が理解していないから、おかしいのは師匠なんだと安心したかった。
「はは、疲れてるんですねレオンハルトさん。ほんと笑えないや」
「今日までお前らの実力を見てきたが、正直足手まといでしかない。江架は着々とコントロールが様になってきてる。
が、最悪てめえらのせいでこちら側に悪影響となって失敗する可能性も出てきた」
「…ほーら難聴。疲れが耳に来ちゃってるもん。ははは、ねえルス」
「お前らの魔力ぜんぶが揃ったとしても俺ひとりで3分あれば片付く。残念だが、これが現実だ」



