「わ、すごい。ぜんぶ大きい…」
「うん。頑張って狙ってるんだ」
そう、今回の釣りは、釣らない。
釣竿も網も、いっさい用意されていなかった。
川に手足を付けることはぜったいするなとルール付き、魔力コントロールのみを使って魚をとる。
魔法だけで、魚を川から浮かせてバケツ内へと取り込むというもの。
なかなかの精神を削る特訓だった。
「…みんなどんどん強くなってく…、俺も頑張らないと」
気づいてないのかな…。
アレフくんもアネモスも比べ物にならない成長を遂げていること。
師匠はアネモスより優位に立てと、いつもアレフくんに教え込んでいるけれど。
私が見るかぎり、アレフくんが無意識だったとても守りに入るアネモス。
一体化しつつもすでに絶対的な上下関係が作られている。
もちろん師匠も分かった上で、彼にとっていちばんいい特訓方法をさせているんだろう。



