それの何が悪い、と、強気に言われたようなものだった。
この時点で嘘はついていない。
私たちに大きな驚きを与えはしたけれど、彼は偽りない本当を教えてくれている。
「たしかに正当なルートで魔法士を目指している人間からすれば、外道にも見えるだろう。だが……俺にそんな時間はなかった」
なにがあったんだろう。
この人の過去には、なにが。
ただ、これだけは分かる。
そこには私の両親が関わっていて、八神家に伝わってきた伝説魔法が関係していると。
「俺のことを信じられねえなら信じなくていい。そこまでして信じてもらおうとも思ってない。
俺は目的を果たすために動いているだけだ、なんとでも言ってくれていい」
ひとりでやるつもりだったと、言ってたんだ。
当初の予定では、私とふたりだけで夜巳おばあちゃんを救おうとしていたと。
悪い人なんかじゃない。
それだけは絶対として私の胸にある。
初めて助けてくれたときだって。
そう───…彼はいつも、私を助けてくれる人なのだから。



