「ごめん、レオンハルトさん。あんたのことちょっとだけ調べさせてもらったよ」
雨をよりいっそう強くさせた、ハオさん。
急になにを言い出すんだと揃って眉を寄せた私たちを気にすることなく、彼は表情を一切と変えないS級魔法士の前に堂々と立った。
「聖アヴィス魔法学校を創設した家系に生まれて、幼い頃から天才魔法少年と呼ばれていた。
ははっ、ここだけ見ても血筋に環境と才能が今のあんたを作ってるってことが分かるや」
「…なにが言いたい」
「だからこそだ。だからこそ、立場を利用して嘘をつくことも可能だよねって言ってるんですよ」
言葉を出せば出すほど追い討ちをかけていくハオさんと、なにを思っているのか余計なことは話そうとしない師匠。
仲間割れ、というわけではないけれど、ここまでS級魔法士相手に立ち向かえるハオさんもハオさんだ。
思わず手を繋いでしまっていた年下組である私とアレフくん。



