「あの人、よく分からないんだよ。もしかすると……嘘ついてるかもしれない」
「うそ…?」
「そう。だからレオンハルトさんにはあまり深く近づかないほうがいいんだって俺からの忠告」
私が、気になった。
どうしてそんなことを言うのと、怒りたくもなった。
みんなで協力してひとつのことを成し遂げようとしているときに、ハオさんは裏でそう思っていただなんて。
そんなことないと反論したくなったけれど。
できるほど、私も師匠のことをそこまで知らない。
「離せ、お前とは関わるだけ時間の無駄だ。特訓に戻らせろ」
「俺より彼のほうに行きたいって?やっぱ好きなんじゃん」
「ほらな。それしか言えない脳になったらいよいよだぞ」
「じゃあ、その“いよいよ”に甘えて言わせてもらうけど」
ごくりと、隠れた私たちが息を飲む。
もしかするとハオさんは、私たちが知らない師匠の秘密を知っているんじゃないかって。



