ハオさんがいつものハオさんじゃない。
見たことないくらい、真剣な顔をしている。
追い詰めるみたくローサさんに迫っているから、聞かれた彼女もため息を吐きつつ向き合っていた。
「……そうなのかもしれないな」
「…………」
「私はレオンハルトさんを尊敬している。つまり愚問だ」
ピリリと、ハオさんから醸し出された空気が凍ったことが私にも分かった。
気にせず特訓場へと戻ろうとするローサさんの腕を掴んでまで動きを止めている。
「やめとけって」
「おまえは私の交友関係にまで口を出してくるのか」
「たかが前に少し助けられただけで恋?すごい女の子じゃん。そんなキャラしてたっけ?」
「………尊敬だと、憧れだと言ったのが聞こえなかったか」
どうしよう…、ヒヤヒヤする。
あのふたりの会話は聞いている側に危機感を味わわせてくるから、どうしたらいいか分からなくなる。
よかった…、ルス先輩が一緒で。



