いつも必ず足を止めちゃってた。
見るたびに、どこか懐かしい感覚がして。
今もこうして向き合って食べる食事は安心する。
修行のときは厳しいけれど、ふたりきりのときは優しくもなって。
ほんとうに、不思議なひと。
「………」
「…俺の顔に何か付いてるか」
「あっ、いやっ、…ううん」
お兄ちゃんでは、ないの……?
私はてっきり、ちょっとだけそうなんじゃないかと思ってた。
でも髪の色も、目の色もちがう。
改めて見れば尚更ハッキリ分かるけれど、彼もまた整った顔立ちをしている。
もう……、嫌になっちゃうな。
どうして私の周りにいる人たちはみんな美男美女ばかりなの。
「…おまえ、いつか旅がしたいんだってな」
穏やかな顔で聞かれたものだから、おなじ顔で応える。
「シド兄ちゃんとセーカ姉ちゃん…、お前の両親も世界中を飛び回ってた」
「え…、そうだったの…?」
「ああ。やっぱり似るんだな」



