「こっ、こわい……っ」
「───…やっぱりな」
あたりは静まった。
それは、私がまとっていた魔法が消え、師匠が出した魔力もまた解除されたから。
ペタンと、その場に腰を落とす。
「……なに……、いまの…」
あんなにも大きな力を具現化させたことなんか初めてだ。
より強い魔法を使うための土台である魔力解放と魔力展開は、一応はできたらしい。
真似っこのようなものでも、できたようなのだ。
でもやっぱり、コントロールができなければ持続性も絶望的。
「こんなんじゃ…、夜巳おばあちゃんを救えない…」
わずかしか残っていない魔力。
あれだけで、ここまで消費するだなんて。
なんとか息を整えていると、私に近づいてくるS級魔法士。
「はっ、はあ…っ、師匠、ごめん…」
「…順調だ。この調子で続けていくぞ」
「わっ」
くしゃっと、あたまが撫でられる。
そして私に取り付けられた丸メガネ。
気づけば青色の空は茜色に変わっていて、そこで初めて時間という存在を知る毎日。



