「だから、ここがお前の部屋だって言ってんだろ。ここは今日から俺たちの家。
特殊なシールドを張って周りからは見えないようにしてある。安心してくれていい」
「……おれ、たち??」
「ああ。俺とお前」
「………一緒に住むの!!?!?」
「なんだよ今更うっせえな」
「うっせえって…!クチわるいっ」
「あとおまえ、初期魔法使えるようになったからって水くらいは手動で飲めよ調子乗んな。アホにしか見えねえぞ」
クチが悪いだけじゃない。
なんていうか……言葉にトゲ以上の毒がある。
でも、でもね。
どこかすごく懐かしくて、彼からしか感じることができない不思議な温かさがあるの。
「だってずっと使えなかったから!見て見て、こうやって足組んでも飲めちゃうよ」
「わざわざ組む必要性あったか。それ以上アホ面に磨きかけてどうする」
「ふふっ、魔法ってこんな感じなんだね…!」
「……昔は浮いてたけどな」
「えっ?」
師匠と弟子、ひとつ屋根の下。
本当は兄と妹、ひとつ屋根の下だということ。
このときの私は、まだ知らない───。



