「どうして…師匠がそこまでしてくれるの…?」
「……いずれ分かる」
「…あとで分かるとかいずれ分かるとか、さっきからそればっかり…」
「たぶん話したらお前は甘えるだろうからな。終わるまでは話さねえって決めてんだよ。言ったろ、容赦しねえって」
それから、師匠の耳に付いているピアス。
初めて目にしたときも言葉にできない気持ちを抱いた。
そこに込められた魔力が、すごく……温かくて。
「とりあえず今日からここはお前の部屋な。好きに使ってくれていい」
そういえば。
木の匂いに包まれたこの部屋は2階っぽくて、広々としたコテージみたい。
「この家のなかでは眼鏡も外して問題ない。ぜんぶに魔法をかけてある」
「…眼鏡は…、気に入ってるから」
「…そうか。まあ、好きにしろ」
思わずベッドから立ち上がって窓際に寄って顔を覗かせると、外壁は赤いレンガ調になっていた。
煙突まであって可愛いけど、師匠のイメージとはちょっと違和感……かも。



