「じゃあお母さんは、太陽を完全に使えてたの…?」
「…だと、思ってたんだ」
「思って……た」
おばあちゃんがずっと言っていた、お父さんとお母さんの命を奪った大きな事故。
それが、今から話されることなのだろう。
「…おまえが1歳のとき。セーカ姉ちゃんの魔力が誰も止められないくらい暴走した」
「……暴走したら、どうなるの…?」
「どんなものも吸収してしまう破壊の魔法を発動させ、精神を乗っ取り、意思すら飲み込み……最終的には身もろとも焼き尽くす」
それが、私のお母さんの最期。
お父さんは、そんなお母さんを最後まで守って一緒に死んでいったと。
八神家の魔法が、八神家にしかない魔法が、私の家族を殺していったんだ。
「私にも…、その力、あるの…?」
「…あのとき理事長室で見た魔力は、間違いなく太陽だった」
だから、この人は言っていたんだ。
大きな太陽を前にして「15年ぶりか」って、「ずっと待ってた」って。



