「でも、寂しい思いさせてたよな。…悪い」
「……ううん」
なんかね、それっぽく話をつづけてるところ申し訳ないんだけれど。
たぶん私、ぜったい私、一人っ子なの。
夜巳おばあちゃんからそんな話はいっさい聞いたこともなければ、家の押し入れだったりにも私以外にいた形跡のものはない。
それにあなたが謝ってくれる意味もよく分からない…。
「……どちらかと言うとお姉ちゃんがよかったな…」
「おい」
「あ、…ごめん…」
なんで私も謝ってるんだろう。
あと、なんでちょっと怒ってるの…?
「わっ…!くるしい…!ちょっ、わああ…っ」
そんなに怒らせてしまったのか、回った腕の力がこれでもかと言うほど、急に強まった。
暴れる隙間もないくらいに私の身体はすっぽりと収まってしまう。
そして「15年ぶん」と、またよく分からないことをつぶやかれる。



