ごめん、セーカ姉ちゃん。
最初のときわがままボディとか言って。
江架が生まれたあとはスッキリ元通りなセーカ姉ちゃんに戻った。
「私にこんな未来があるなんて思わなかった」
幸せを噛みしめながら、おれですら見惚れてしまう顔で笑ったセーカ姉ちゃん。
すぐに優しい顔をした旦那が肩を抱いては唇を寄せていたから、おれはとりあえず空気を読んで江架をあやした。
「レオンハルト、お前も」
「…え」
来い来いと、招かれる。
お利口さんに眠る江架を抱っこしながら、若い夫婦ふたりに近寄った。
ぎゅっと、シド兄ちゃんの魔法と腕がおれたちを包みこむ。
「家族ってあったけえよなあ」
「…おれ、血つながってない」
「それは俺と星架もだぞ。けど……江架が繋いでくれてる。レオンハルトのことも、きっとこいつが繋いでくれるよ」
ずっと続けばいいって思ってた。
ずっとつづくものだと思っていた。
シド兄ちゃんがいて、セーカ姉ちゃんがいて、江架がいて、おれがいて。
しあわせって、切れないものだと思ってた。



