「…江架、それおれの髪の毛。引っ張ったらだめ」
「おまえの髪はピンク色してるから掴みてえんだろうな」
「…………」
なら、されるがままになってあげる。
そんなおれたちを見て、ふわっとシド兄ちゃんは微笑んだ。
「かっわいいなあ…、星架にそっくりだけど、ほら目元なんか俺だろ。結婚とか無理すぎだよな、いやだ考えたくもねえ」
「…親バカ」
「とか言ってるお前も、俺が仕事のときいつも江架から離れねーんだって?」
「……それはセーカ姉ちゃんひとりじゃ大変だろうから」
「ははっ、どっからどう見ても兄バカじゃねえかよ」
ミルクを飲み終わってげっぷをして、スヤスヤ心地よさそうに眠る赤ちゃん。
を、ベッド脇から覗きこむ、おれとシド兄ちゃん。
たまに頬っぺたをツンツンつついてみれば「ふやぁぁっ」と、声を出すから面白い。
「ふふっ。もうすっかりお兄ちゃんだね、レオンハルト」
そう言うセーカ姉ちゃんはすっかりお母さんだ。



