「…生きづらいんじゃねえかなって、思うんだよ。星架も小さい頃からいろいろあったからな」
「だから?」
「……エカには、あいつと同じ思いをさせたくない」
「っ、」
「おいっ、レオンハルト…!」
砂に書かれた文字を、おれはぐしゃぐしゃに消してやった。
「格好わりぃよシド兄ちゃん」
本当はカンジを使いたいって顔してた。
セーカ姉ちゃんが今まで名前でも苦労してきたなら、それこそカンジにするべきだろう。
あの一家を、八神家を、これ以上孤独にはさせないために。
「なにが同じ思いさせたくないだっ、あんたの娘ならそんなこと平気で乗り越えるだろ…!!父親が信じなくてどーすんだよ…!だからB級止まりなんだよおまえはっ!!」
「……おまえって、お前…」
「それにおれがいるんだから……!!おれだっているんだから…っ、おれはっ、お、お兄ちゃんになるんだから!!!」
「……レオンハルト、」



