おれはたぶん、こーいうところが普通と比べて欠けているんだろう。
セーカ姉ちゃんは人見知りで恥ずかしがり屋なだけだと言ってくれたけど、おれは友達なんか一生できないと思う。
魔法に意味を見出せない。
なんのために魔法があるのか、なんのために魔法を使うのか、わかっていない。
「なら、いつか俺という存在でお前に分からせてやっから」
「…B級魔法士のくせに?」
「このやろ」
おれの頭をくしゃりと撫でて、ニッと歯を見せて笑った兄のようなひと。
「不滅の正義を見せてやる。俺そのものが、お前の質問に対する答えだってな」
シド兄ちゃんの気さくさが、何度おれの心を救ってくれたか。
「魔法は正義、やがての愛になるんだ」
おれには、この人たちがいればいい。
赤ちゃんのお世話、するよ。
シド兄ちゃんとセーカ姉ちゃんがおれのことを“弟”だと言ってくれるのなら。
おれにとってもその子は大切な”妹“だ。
そう、女の子。
赤ちゃんは女の子なんだって。



