またシド兄ちゃんに叩かれた…。
なんで今日に2回も叩かれなきゃならないんだ。
その“いつもと違う異変”が、実はおれにとって今まででいちばんのお土産だということ。
このときのおれは、知るよしもない。
「だって見てよ、なんか全体的に。お腹も膨らんでるし……食べすぎたの?」
「だぁから!他に言い方ってモンがあんだろお前は!!」
「……わがままボディ?」
「なんっにもフォローになってねえよバカ!!」
なんて言ったらいいんだ。
デブってのは大好きなセーカ姉ちゃんに対して言いたくないし、そこまでじゃない。
ただ、旅に出た数ヶ月前とは見て分かるくらい栄養がついてるなって感じ。
美味しい食べ物ばかりがある国にでも行ってきたのか。
なにを言っても声を上げるシド兄ちゃんと、なにを言ってもなぜか怒られるおれ。
を見て、クスクス笑っては最終的に満面の笑みで逆に空気を静めてくれたのは、セーカ姉ちゃんだった。



