それは、現れた男だけでなく、その先にいる女を目にしたから。
結局は「化け物が出たああああ!!」なんて叫んでるし、やっぱりあいつは凍らせるべきだ。
「ばっかお前…!!放っとけって!出すな出すなコラッ」
懲りないあいつへトドメを刺そうとしただけなのに。
懲りないのはお前だ、とか言っておれを押さえてくる男。
「……シド兄ちゃんは悔しくないのかよ」
やっと静かになって、腕の力も緩まった。
化け物だなんて、化け物一家だなんて。
おれの大切な人たちを貶すあいつらが大嫌いだ。
「化け物じゃないことは俺がいちばん知ってるからな。つーか、友達は大切にしろっていつも言ってんだろ?」
「……友達なんかじゃないもん」
「じゃなかったとしてもだ。俺が止めなかったらあのまま本気で殺すつもりだったろバカ者が」
「…いちいち突っかかってきて邪魔だったし」



