『こいつに無理やり魔力を出させるようなことしたか』
『ずっと続けてた何かを辞めさせたりしたかって聞いてんだよ』
まるでそれは、その魔力をずっと封じ込めていたかのように。
あえて開花させないために、眼鏡や魔法書に埋め込んでまで。
開花させてはいけない魔力だったから、彼は『余計なことしやがって』と僕に舌打ちをしたんじゃないか。
『いいか覚えとけ。こんなのはまだ本来の10分の1もない』
只者ではなかった。
あそこまで強い氷魔法を僕は見たことがなかった。
あんなにも大きな魔力を前にして怯えることすらしない姿勢も、僕なんかとは比べ物にならない自信と誇りだって。
『よう、15年ぶりか。
ずっと待ってたぜ────…この日を』
あれが本物の魔法士なのだろうと、圧巻だった。
特待生クラスの自分はシールドを張るだけで命懸け。
江架ひとり守ることもできず、彼がいなかったら僕たちは確実に死んでいた。



