つい一昔前にジェネシス部隊は魔法士たちが取り締まり、エーテル国から追放されたと言われていたが。
間違いのないシンボルが描かれた紋章。
そっとなぞっただけで、全身を飲み込んできそうな気持ちの悪い魔力が伝わってくる。
「なぜ江架の家が、家族が狙われるんだ。たしかに普通とは少しちがう魔力を持っていると聞いてはいたが、…それだったなら江架を狙うはずじゃないのか」
「…僕たちが周りにいたから、奴らも安易に江架本人には手を出せなかったのかもしれない。それか……夜巳さんを狙った他の理由があったか」
「…………」
わからない。
僕たちは知らないことが多すぎる。
ただ、気がかりな点はいくつか持っているのもまた、僕だった。
あの日、江架の退学が懸かった試験の日。
理事長は気になることを言ってきたんだ。
『あなたは知らないでしょうけど。かつて八神家がどれほどエーテル国を恐怖に忌ましめたことか』
だけじゃない。
そのあと現れた、デリバリースタッフだと思い込んでいた男の言葉。



