「江架、すぐに来て」
黄色い歓声を上げるクラスメイトたちのなか、私だけが異変に気づいていた。
みんなのそこまで焦った顔…、
なにかがあった証拠だ。
盛り上がる女子生徒たちを魔法で掻き分ける余裕もないのか、押し入ってまで私の腕を掴んだルス先輩。
「な、なにかあったの……?前みたいな大きな魔力は出てないよ…?」
「夜巳さんの魔力が……消えたんだ」
「え───…?」
そこが、彼らと私の違いなんだろう。
すぐ近くにいる魔力を感じることはできたとしても、離れた場所にいる大切な存在の魔力を感じ取ることはできない。
耳が遠くなる。
なにを言っているの?と、聞きたいのに声が出ない。
「大丈夫だ江架、私たちもいる。気をしっかり保て」
「ろ、ローサさ……、き、きえた……て、……え……?」
「正確には……消された、だろうな」



