お風呂上がりでちょうどおばあちゃんを探していた私は、襖の前で足を止める。
“とうとう”魔力開花、“してしまった”……?
おばあちゃんは嬉しくないの……?
喜んでくれてはいなかったの……?
「シドくんならどうしてただろうって、何度も考えたわ。江架は…、あの子は魔法が大好きよ。
ずっとこのまま使わせないわけにもいかないし、魔法のおかげで友達もできて……毎日楽しそうにしているの」
このまま、使わせない…?
私の魔法は使ってはいけないものなの…?
「それでも…、江架なら、あなたの血も引き継いでいる江架なら、八神の悲しい歴史を変えてくれるんじゃないかって。あの魔法を使って、変えてくれるんじゃないかって」
八神の悲しい歴史…?
悲しい歴史って、なに……?
「星架(せいか)の二の舞にだけはならないために、もちろん何かあったら私が全力で守るつもりよ。……どんなことをしてでも。
眼鏡にレオンハルトくんの抑制魔法も込められていたから、彼もまた同じ気持ちなのでしょう」



