おばあちゃんはひとつひとつ、小さな頃から泣いてばかりいた私に大切なことを教えてくれた。
「強さを身につけるために傷つくことは付き物。でも…その苦しみを許すことができたときこそ、本当の強さなんだって」
「…江架はやっぱり江架だね」
「……ええっと…?」
「ふふ。…何者にも代えがたい存在ってこと」
自意識過剰なのかもしれない。
ルス先輩が私に優しくしてくれる理由は、童話に出てくるお姫さまに似ているだけじゃないんだって。
そんなことを勝手に思っては、うれしくなる。
「“魔法は殺すものじゃない”」
すると、ポツリと言葉が紡がれた。
「“殺すために魔法を使おうとしてる人間なんかに、魔法を使う資格はない。そんな奴は……魔法士になる資格もない”」
聞き覚えがあった。
たまたま同じ言葉をまったく同じように言ったならすごいし、そうじゃなかったとすればそれも嬉しい。
それは、いつかに私がいじめっ子なクラスメイトに対して言ったもの。



