魔力をコントロールした上での、魔力解放に魔力展開。

……はい。できません。



「やっぱり僕の魔法は少し強いのかな…。ごめんね江架」



ぽわわんっと、擦りむいた場所に当ててくれる治癒魔法。



「相性とか……良くないのかな」


「ううん、それはないと思う。江架の魔力に対して僕に拒絶反応が起きてるわけじゃないから、単純に江架の身体がびっくりしちゃってるだけだろうね」


「……私の魔法が普通とは違うから…?」


「そうじゃないよ。ずっと開花していなかったから、まだ身体が魔法を使うことに慣れてないってだけさ」



大魔法陣を完成させるためには、もちろん相性も大切になってくる。


氷属性と光属性は魔力同士がぶつかり合ってしまうため、相性が良くないという。

そのぶん風属性と治癒属性は、そのふたつにとってのサポート魔法として発揮できる効果も持っていると。


特訓のたびに上手くいかない自分にやっぱり落ち込んで、そんな私を優しさという魔法で元気づけてくれるルス先輩。