腕のなか、思わずぎゅっとルス先輩の制服を掴む。
落ち着かせるためか抱えなおされるだけじゃなく、後頭部が撫でられた。
「大丈夫。あそこは実は仲がいいケンカップルだから」
「「ちがう!!」」
息ピッタリだ…。
あそこまで揃うことってなかなかないと思う。
もしかすると彼らがタッグを組めば大魔法陣を完成させちゃえるかも……なんて
すると、片方の魔力が静まった。
それは私の姿に気づくより先に、ハオさんの腕に抱っこされているアレフくんを目にしたからだ。
「久しぶりだな、アレフ」
「ローサ。お土産ある?」
「ああ。お前だけに買ってきた」
「ありがと」
ふたりの喧嘩を止めたのは、アレフくん。
彼に対してだけは柔らかく伸びた眼差しに変わった。
ローサ、さん……。
どこかで聞いたことがあるような気が。
治癒属性─サナーレ─を使う、Sクラスのひとり。
学校にも姿を現すことが少ないから、目にできたときはレアだと、クラスメイトたちは言っていた。



