私の頬っぺた、甘くて柔らかい唇が小さなリップ音をちゅっと立てて離れた。
「───…今のは不安を消す魔法、ね」
「………ドキドキ…する」
「…ふふ。それすごい嬉しいかも」
キラキラして見える。
天使の羽のようなまつ毛とか、うるおいを保った唇は甘い味がしそうだとか。
絵に描かれた人物像のまま飛び出してきたんじゃないかと本気で間違えそうになる、切れ長でありつつ優しげな目。
「江架?」
触ってみたくなる。
ふれて、みたくなる。
「…やば。どーしよ可愛い」
くっと踵を上げて、ぐーっと背伸びをして、そーっと両手を伸ばして。
「…ん、行こっか」
ルス先輩が近い。
匂いも近い。
あったかくてふわふわする。
ずっとずっと包まれていたいなあって、笑みがこぼれる。
「───で、そのまま抱っこで来ちゃったってわけね」



