「てか聞いた?あの子、ほんとに魔力開花したんだって」
「なにかズルい手でも使ったんじゃないの…?だってほら、詐欺師じゃん」
「ルス先輩がいてそんなことするはずないでしょ!やっぱりSクラスの生徒は格が違うってことね」
「きゃーー!!ルス先輩すご~~いっ!!」
そうなってくれる、とは。
私に悪の矛先が向かうのではなく、ルス先輩へ良い意味で向かった。
私が学校に行っただけで、廊下を歩いただけでヒソヒソと噂を立てられることには慣れたものだったが、ここ数日間は違和感があった。
(あの日のこと、だれも言ってこない…)
知らないわけがない。
たしかに放課後で、学校に残った生徒たちのほうが限られていたとしても。
教師たちも大騒ぎだったと後日談としてハオさんやアレフくんは言っていたのだ。
それでも、こんなにも分かりやすいほど沈静化されていることがあるのだろうか。



