だとしても、あれはぜったい魔法なんだ。
最初はうまくコントロールできないのが当たり前だと、普通だと、魔法書にも書いてあったから。
今はまだ仲良くなれなくても、いつかきっと、きっと私もアレフくんとアネモスみたいになれるはず。
「江架…?どうかしたの?」
「…おばあちゃん。夜巳おばあちゃんは遠隔操作とか、通信魔法とか、使えるんだよね…?私……、それはまだ使えない…」
「……あなたはあなたよ。ゆっくりでいいの」
「…うんっ。今日は一緒に寝ようねおばあちゃん!」
「ふふ。いつまで経っても甘えん坊さんなんだから」
このときの私は、なにも知らなかったんだ。
あの魔力が持つ本当の恐ろしさ、残酷さを。
私の両親の命を奪ったものもまた、八神家に代々受け継がれてきた例の魔力だということ。
そして近いうち、夜巳おばあちゃんの笑顔さえ、2度と見ることができなくなるなんて───。



