「……そこまで俺の事が嫌になったんだな」
「ち、違うよ」
「何でじゃあ今になって綾と席も変わるんだよ、電車の時間までズラしてさ」
「それ…は…」
「俺、わかんないよ、あの日から立夏の気持ち……」
「うん…私もちょっとどうすればいいのかわかんないかも」
「おーい、教室閉めるぞ」
「あ、はい」
2人は教室からでて、お互い言葉も無く駅に向かう。
「立夏、やっぱり夜は危ないから一緒の電車で帰ろう、送るから」
「でも…綾ちゃんが……」
「立夏は!」
雅人は電車の中という事ですぐに声を抑えた。
「ごめん…立夏は自分の意志はあるの?ちゃんと思ったことを口にしてる?それは悪口とかじゃなくてだよ、自分の行動を自分で制限かけてることたくさんあるんじゃないか?」
立夏はしばらく黙っていた。
「……たくさん、すごくたくさんあるよ、でも自分の中では高校に受かったらって思ってるから……
綾ちゃんと席をかわったのは……雅人くんなら察して欲しい、気になるって言ったのは変わってない、今は私には綾ちゃんしか友達がいないから、今はごめんとしか言えないの」
立夏が顔をしっかりとあげて伝えてくれた。
最近下ばっか向いてたのに、久しぶりに正面から顔を見た。
大きな目は俺の目を見てくれた。
返事はまだいらないっていったのは勝手な俺が決めたことだ。
「……わかった、じゃあ俺は合格するまで待つよ、お互い勉強も頑張ろう」
「うん…ちゃんと考えるし、話すからね」
ニコッと久しぶりの可愛い笑顔が見れた。
「うん、待ってる」
それからは立夏とは距離を置いた。
挨拶だけの関係に…



