「立夏、俺らも行こうか」
「あ、うん……荷物、自分で持つ」
「いいよ、まかせろよ」
「でも……持つ」と言って自分のスーツケースを俺から取った。
「立夏、綾に何か言われた?俺との事」
歩きながら雅人は尋ねた。
「な、何も」
言われたのか……
どもるからバレバレ、俺との会話はもう普通に話せてたのにな……
「俺さ、なにげにショックなんだけど、ちょっと時間とって2人で話したい」
「でも……」
「明日、話そう」
「明日……」
10時に家に行くからと言うと母親達と合流した。
「おかえり、2人とも」
「ただいま」
トランクに荷物を積んでいると、近くのファミレスでご飯を食べて帰ることになっていた。
母親達はすっかり仲良くなったみたいでお喋りが止まらない。
とりあえず食事を黙々と2人は食べていた。
雅人はフリードリンクに行きジュースを持ってきた。
「立夏は何がいい?」
「大丈夫、自分で行く」
そういうと席を立ってドリンクを取りに行った。
立夏……
「雅人、雅人ってば」
「あ、何?」
「お風呂入ってって言ったの、どうしたの?ボーッとして」
家に帰ってからも雅人は立夏の事を考えていた。
「わからないんだよなー」
「勉強?」
「違うよ……何で急に冷たくなるのかわかんねぇ、女ってやつは」
そう言うとお風呂へ向かった。



