話しかけると話してはくれたけど会話はすぐ終わり本を読むからと言われる。
初日はあんなに楽しかったのに……
「俺、何かしたかな……」
部屋で独り言を呟く。
「雅人は何もしてないけど、相手の方じゃないか?」
「大介もそう思う?」
「それか、初日に構いすぎっていう、そっから嫌になってー」
「えー、何だよそれ……ショック」
「まあ、今は女子でいるんだからそっとしとけば?またどうせ塾で会えるんだし」
「ん〜、立夏の為かな?」
「そう思うしかないんじゃね?」
それからは合宿終わりの帰りのバスも綾の隣で雅人は一緒に座れなかった。
まあ綾なら仕方ないか……
バスが駅前に到着すると大介と手を振って別れた。
もちろんお互い合格しようなと言って……
そしてバスから立夏のスーツケースを降ろす。
「あ、ありがとう」
「母さん達が来てるみたいだから行こうか」
「達?」
「うん、立夏のお母さんと一緒に行くって連絡入ってた」
「そうなんだ」
「雅人、私の荷物も取ってよ、立夏だけじゃなく」
「どれかわかんないんだよ、言えよ」
「薄いピンクのやつ」
「これ?」
「そう、それ」
「じゃあ次はお盆明けだな」と綾に渡す。
「じゃあ、またね」
「綾ちゃん、お迎え?」
「うん、またね立夏」
「バイバイ」



