そんな出来事の2周間前。
私は休み時間に親友の深月と話していた。

「で、深月は逵が好きなわけ?」
「う、うん・・・・」

そう顔を赤らめる深月は本当に尊い。
もうお人形さんかってくらいの可愛らしい顔。
しかも、天然だからまるで物語のヒロインみたいだ。

「深月はなんか進歩あった?」
そう聞くと小さくコクリと頷く。
「うん、連絡先交換して・・・・」
「え、まだ交換してなかったん?」
 
深月の言葉に思わず大きな声を出してしまう。
「え、まだって?」
「ううん、なんでもない。」

深月にはこう返したが驚きの気持ちでいっぱいだ。
なにせ、私のほうが先に逵と連絡先を交換していたからだ。

どうして逵もヒロインよりもモブに先に交換したんだ?
ヤキモチを焼かせるためか?

うーん、なんでぇ?