「二年一組の竹森くん、上野山さん。すぐに校庭の花壇の前に来てください」
ちょっと怒っているみたいな園芸委員会の委員長の声。それに、思わずびくりとしてしまう。
委員会の他のみんなは、もう集合してるんだ……。
早く行かなきゃ。
「あ、あ、あの……」
勇気を出して、もう一度竹森くんに声をかけようとすると……。
「なにやったの? 竹森。上野山さんとふたりで呼び出されてんじゃん」
サッカーボールを持って校庭に遊びに出ようとしていた男子たちが数人、ニヤニヤしながら近付いてきた。
竹森くんの友達で、クラスでもちょっとヤンチャで目立っている男子たち。
苦手だな……。
そう思いつつ、一歩下がると、男子たちがわたしをちらっと見てくる。



