人狼様に嫁ぎます〜シンデレラ・ウェディング〜

イヴァンがそう吐き捨てると、フェリシアーノは顎で護衛たちに命令を出す。護衛たちは未だに地面に頭を擦り付けているチャールズと、その隣でただ体を震わせているイザベルを拘束し、連行していった。

「イヴァン様……」

ヴァイオレットは、二人を怒鳴ったせいで荒くなった呼吸を整えるイヴァンを見つめる。殺されかけたヴァイオレット本人よりもイヴァンは怒りを見せていた。彼女は圧倒され、何も言えなかった。しかしそのことを後悔はしたいない。

「ヴァイオレット、すまない。取り乱してしまったね」

「いいえ。イヴァン様が怒ってくださって、私はとても嬉しいです」

ただ胸が温かく、この気持ちが溢れてしまいそうになるのを堪える。そんな中、ゆっくりと二人に近付く影があった。

「イヴァン様、ヴァイオレット、申し訳ありません」

そう言い、頭を下げたのはミモザだった。彼女の手は小刻みに震えており、呼吸が荒くなっている。

「あた、あたし、ふ、二人に、偽物を、贈ってしまって……!イザベル、様の、こと、もっとちゃんと、け、警戒、していれば!」