人狼様に嫁ぎます〜シンデレラ・ウェディング〜

「この絵にはある仕掛けが施されているんだよね?ヴァイオレット」

「はい。この絵は陽の光に当てると、ルーカスが妻に宛てたメッセージが浮かぶと本に書かれていました。ですが、この絵は……」

イヴァンが絵を魔法で浮かせ、窓際まで持っていく。絵が光に包まれる。しかし、その絵には何のメッセージも浮かんでこない。

「この絵は偽物です」

ヴァイオレットの言葉にミモザが息を呑み、オリバーとサクラが驚いた顔を見せる。そんな中、イザベルとチャールズは肩を震わせていた。

「この絵だけじゃなくて、宝石も何もかもが本物に見せるけど偽物だった。この精巧さには驚いたよ。熟練の鑑定士ですら騙されていたからね」

イヴァンがそう言うと、フェリシアーノが二人の前に立つ。その顔は恐ろしさを感じるほどに表情がなかった。

「君たちの悪事は全てわかってるよ。イザベル嬢の散財でお金が底をつき、お金を作るために偽物の宝石と絵画を色んな貴族や王族に売り付けていたそうだね。そして、ヴァイオレットに対して禁忌とされている拷問魔法の使用、及び殺害未遂も報告されている」

「拷問魔法?殺害未遂?その元メイドが何を言ったのかは知りませんが、私はそのようなことは一切していません!」

イザベルは必死で言うものの、イヴァンが「よくも僕の前でその言葉を言えたな!」と怒鳴り付ける。窓が大きくガタガタと揺れ、ヴァイオレットは彼の手を掴んだ。