人狼様に嫁ぎます〜シンデレラ・ウェディング〜

「君の主人は、夜会で僕が散々怒ったというのに一ミリも理解してないんだね」

吐き捨てるようにイヴァンが言うと、ミモザはすぐにソファから立ち上がり、「申し訳ありません」と頭を下げる。慌ててヴァイオレットが言った。

「イヴァン様、ミモザは何も悪くありません。ミモザは気にしないで」

ヴァイオレットが宥めるとイヴァンは不服そうにしながらも口を閉ざし、目の前に置かれた宝石の一つを手に取り、弄び始めた。

「ヴァイオレット、勝負のことはイザベル様から聞いた。正直、魔法家系と非魔法家系の戦いなんて無謀だと思う。でもあたしは、ヴァイオレットを応援してるから!」

ミモザは真剣な表情でそう言うと、ヴァイオレットを強く抱き締める。ランカスターの屋敷を出たあの日のように、ヴァイオレットはミモザの背中に腕を回した。

「……ありがとう。私は絶対に負けないわ」

ヴァイオレットの言葉にミモザはホッとしたように笑い、屋敷を後にする。それを見送ったヴァイオレットが部屋の中に戻ると、イヴァンだけでなくリオンとアイリスもイザベルから贈られた品々を見ていた。