ひとりぼっち歌姫とヘッドフォンの彼

 私は頬に置かれたそーちゃんの両手を捕まえる。

「!」

「最初から気付いてた……?」

 困った顔の篠井くんの目がぐらりと揺れた。そしてため息混じりに言う。

「当たり前だろ。逆になんで気付かねぇんだよ、バカ」

 ……こんなかっこよくなってたらわかるわけないよ。

 幼稚園の時、私たちは本当に仲が良かった。よく手を繋いで一緒に歌って、いつか結婚しようね、なんてことも言ってた気がする。
 私のこと、ずっと覚えててくれたんだ。 それなのに……

「久しぶりに会ったのがこんなので、ガッカリしたよね…ごめんね」

 なるべく嫌な空気にならないよう、笑いながら謝る。 すると篠井くんは大きくため息をつきながら、おでこにおでこをゴチ、とぶつけた。

「わ、?」

ち、近いっ