つまらない日々に花が咲いた

「ここは俺が小・中学生の時に住んでいた町だよ。」
どうやら加納先輩は、
公園に来なくなった頃からこの町に引っ越して住んでいたらしい。

「俺の親、離婚してさ。
俺は母親のおばあちゃんちにいくことになったの。
それがこの町。」
加納先輩は懐かしそうに言った。

「そうだったんですね。でもすごくいい町。
空気が澄んでる気がする。」
私は大きく深呼吸した。
冷たい空気が入って来るけど、喉越しが爽やかな気がした。
まあ、それが本当なのかは私にはわからないけど。