外の気温は1℃。

「先輩、なんでこんなところにいるんですか?」
私の吐く息が白くなっていた。
「美緒と初詣行きたくて。ここに来たら会えるかなって!」
加納先輩は平然とした顔で言った。

「とりあえず寒いんで、家に来てください。
家族は初詣に行ってていないで。」
私はこの寒さの中いた、加納先輩を追い返すわけにもいかず家にあげることにした。

「いいの?」
加納先輩はすごく喜んでいた。
「仕方ないじゃないですか。」
そう言って家に加納先輩をあげた。

「先輩、お茶どうぞ。」
温かいお茶を淹れてリビングのテーブルに置き、ソファに座ってもらった。
「ありがとう。温まる。」
加納先輩はマグカップをもって、手を温めていた。

「先輩。着替えてくるんで、少し待っててももらえます?」
私は根負けし先輩と出かけることにした。