西日が長いスカートと靴下の間から覗く、

すらりと白い脚を照らす。




木造校舎はダンスホールとはまるで違う。それでも舞子さんはしなやかに身体が動く。





見えない相手と組んでいるあかぎれのある小さな手。





汗ばんだ黒髪がふわりとなびいて、横顔に陰影をつける。





高揚して赤くなった頬と、憧れを映した黒い瞳。






旧校舎の被服室は自分の目を通した映画のワンシーンだった。






その分、



舞子さんは手の届かないどこかに行ってしまうかのように儚くもあった。






だから、舞子さんをこちらの世界に取り戻したくって言ったんだ。