私はお母様やお姉様たちのお洋服を、家事をほとんどする必要がなくなってしまったので、余った時間で縫い直すことにした。
 お母様や私やお父様のお洋服をほどいて布に直して、合う色を探してスカートやお洋服のサイズを変えていく。
 私の新しい家族はとても優しくて、みんな良い方々だ。
 大柄な女性用のサイズの可愛いお洋服というのは少ないので、体にピッタリ合うサイズのお洋服を着ていただきたいと思う。
 部屋にこもってお洋服を縫う私のことを、お母様やお姉様たちは心配してくれたけれど、私は楽しかった。
 綺麗な格好をしてお外に出て遊ぶよりも、お部屋でお洋服を縫う方が性分にあっている。

「そうだ、みんなのお洋服が縫い終わったら、これをお仕事にしましょう」

 みんなの役に立ちたいけれど、私には他にできることもない。
 お金を稼ぐ方法があるとしたら、縫い物ぐらいだろう。
 まずはお母様たちのお洋服を仕上げて、仕上がりを見ていただこう。
 素敵に作ることができればきっと、お仕事にすることもできるかもしれない。