妹がくる。
妹ができる。

この日をどれだけ楽しみにしていたことか!
「花子ちゃんはどんな遊びが好き? お人形? それともゲーム?」

「こら絵美。遊びより先に部屋に案内してあげなさい」
「あ、そうだった!」

思えば花子ちゃんは大きなリュックを背負っている。
大抵な荷物は宅配ですでに届いているけれど、大切な荷物は自分で持ってきたんだろう。

「こっちだよ!」
花子の荷物を持ってやり、手招きをして二階へ上がる。

花子の部屋は絵美の部屋の隣に準備していた。
ドアを開けてお披露目すると花子の顔が一瞬にして華やいだ。

「うわぁ! 広い部屋!」
「家具の位置は好きなように直してね」