一年後に離婚すると言われてから三年が経ちましたが、まだその気配はありません。

「そういうことになるな。まあ、兄としては少々複雑な気もするが、それでもあの子が交友を広げることは嬉しく思う」

 当然のことながら、マグナス様はラナーシャに他者と普通に交流して欲しいと思っているのだろう。
 以前の彼女は、今よりもっとひどい状態だったと聞く。そこから改善していっているらしいため、ランパーとの交流も一種の治療であるということだろうか。

「相手として、ランパーは適切だと思うわ。あの子は、ちょっとぶっきら棒な所もあるけれど、善良で裏表がないし」
「立派な男であるようだな? あなたが連れてきただけある」
「そう言ってもらえると私としてもありがたいわね」

 嫁ぐにあたって連れてきた三人のことを、私は信頼している。実の親にさえ見向きもされない私にとって、あの三人は数少ない味方であり、尊敬できる人達なのだ。
 あの三人なら、ラナーシャとも上手くやっていけるだろう。時間はかかるかもしれないが、きっと信頼を得られるはずだ。

「さて、それでは我々は我々の役目を果たすとしよう」
「ええ、そうしましょうか」

 マグナス様の言葉に頷いて、私達は仕事を始める。
 こうして私達は、また新しい一日を始めるのだった。