一年後に離婚すると言われてから三年が経ちましたが、まだその気配はありません。

ファンタジー

木山楽斗/著
一年後に離婚すると言われてから三年が経ちましたが、まだその気配はありません。
作品番号
1711110
最終更新
2023/12/03
総文字数
50,547
ページ数
88ページ
ステータス
完結
PV数
328,969
いいね数
99
ランクイン履歴

総合92位(2023/12/10)

ファンタジー3位(2023/12/08)

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総合92位(2023/12/10)

ファンタジー3位(2023/12/08)

「君とは一年後に離婚するつもりだ」

結婚して早々、私は夫であるマグナスからそんなことを告げられた。
彼曰く、これは親に言われて仕方なくした結婚であり、義理を果たした後は自由な独り身に戻りたいらしい。
身勝手な要求ではあったが、その気持ちが理解できない訳ではなかった。私もまた、親に言われて結婚したからだ。

こうして私は、一年間の期限付きで夫婦生活を送ることになった。
マグナスは紳士的な人物であり、最初に言ってきた要求以外は良き夫であった。故に私は、それなりに楽しい生活を送ることができた。

「もう少し様子を見たいと思っている。流石に一年では両親も納得しそうにない」

一年が経った後、マグナスはそんなことを言ってきた。
それに関しては、私も納得した。彼の言う通り、流石に離婚までが早すぎると思ったからだ。

それから一年後も、マグナスは離婚の話をしなかった。まだ様子を見たいということなのだろう。
夫がいつ離婚を切り出してくるのか、そんなことを思いながら私は日々を過ごしている。今の所、その気配はまったくないのだが。


※この作品は「アルファポリス」にも掲載しています。

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