一年後に離婚すると言われてから三年が経ちましたが、まだその気配はありません。

 私が連れてきた三人の使用人には、ラナーシャに関する事情をある程度開示した。
 ゲルトさんとメルテナさんは、大方の事情を察していたためかそれ程驚かなかった。ただ問題は、ランパーである。

「……大丈夫だろうか?」
「それはちょっと私にもわかないわね。かなり衝撃を受けていたみたいだし……」

 話を聞いたランパーは、とてもまずいことをしたというような顔をしていた。
 年が近いこともあって、彼はラナーシャに結構砕けた態度をしていた気がする。事実を知って、それをひどく後悔したといった所だろうか。

「まあ、ゲルトさん辺りがフォローしてくれるとは思うから、仕事に支障が出たりすることはないと思うけれど……」
「聞いていた通り、ランパーはかなり真っ直ぐで真面目な性格であるようだな……」
「ええ、そうだけれど。えっと、どなたからそのことを?」
「ああ、ラナーシャから聞いたのだ」

 マグナス様は、私に笑顔を見せながらそう言ってきた。
 ラナーシャの分析は、的確である。確かにランパーは、そんな性格だ。
 やはり彼女は、ランパーの心根を見抜いていたということだろうか。それはなんというか、私としても嬉しい事柄だ。

「年も近いこともあって、ラナーシャも親近感を抱いているのだろうな。他の使用人よりも、もしかしたら心を開くかもしれない」
「ああ、考えてみれば彼女は年上ばかりの職場で働いているのね」