オレの緊張は極限を超えている。
どうしよう。
その時教室のドアが開いた。
ガラガラガラッ!
勢いよく音を立てて開いた。
「居た居た! 詩音ごめん遅くなったわ」
だっ、誰だ?
元気いっぱいに駆け込んできたこの人はいったい誰?
「この子が部長の相楽《さがら》あかねちゃん」
詩音さんは親しげにその人の肩に手を置いてぐるりとオレの方に相楽先輩を向けて紹介してくれた。
「大野健人ですっ!」
オレはいちおう挨拶した。
先輩だし。
「誰これ?」
相楽先輩はオレの鼻を指さして言う。
人の顔を指さしちゃいけないって誰かに教わらなかったんかい。
「やだ。田貫先生が見学に来る子がいるって言ってたでしょ?」
「タヌキ? あー! ポス研のマジメくんか」
この人もけっこうな美人だな。
詩音さんとはまた違った美人のオーラがあるというか。
惹きつけられるものがある。
目立つキャラというか。
「ポス研潰れちゃったんだな。けっこう貼ってあるポスター本気な感じで好きだったんだけどな」
(えっ。そんな風に見てくれてる人が詩音さんの他にもいたなんて)
だってさ。
わりと…いや一生懸命に部員はポスター制作してたから。
「そんでどうすんの?」
相楽先輩はオレにすごんできた。
「えっ?」
「あかねちゃん。部活のこと健人くんにはまだ説明してないんだけど」
そうオレはまだここがなんの部活なのか知らなかった。
「ここは絵本研究部! どうすんの? 入るの? 入んないの?」
相楽先輩のすごい剣幕に押されもしたがオレは詩音さんとお近づきになりたくて決めた。
不純な動機で決めたんだ。
「入りますっ! オレ! 絵本研究部に入ります!」
はじめは不純な動機でここに決めたんだ。
だから夢中になるとは思っていなかったわけで。
そう夢中になれるものが見つかるなんて思ってもいなかったんだ。
どうしよう。
その時教室のドアが開いた。
ガラガラガラッ!
勢いよく音を立てて開いた。
「居た居た! 詩音ごめん遅くなったわ」
だっ、誰だ?
元気いっぱいに駆け込んできたこの人はいったい誰?
「この子が部長の相楽《さがら》あかねちゃん」
詩音さんは親しげにその人の肩に手を置いてぐるりとオレの方に相楽先輩を向けて紹介してくれた。
「大野健人ですっ!」
オレはいちおう挨拶した。
先輩だし。
「誰これ?」
相楽先輩はオレの鼻を指さして言う。
人の顔を指さしちゃいけないって誰かに教わらなかったんかい。
「やだ。田貫先生が見学に来る子がいるって言ってたでしょ?」
「タヌキ? あー! ポス研のマジメくんか」
この人もけっこうな美人だな。
詩音さんとはまた違った美人のオーラがあるというか。
惹きつけられるものがある。
目立つキャラというか。
「ポス研潰れちゃったんだな。けっこう貼ってあるポスター本気な感じで好きだったんだけどな」
(えっ。そんな風に見てくれてる人が詩音さんの他にもいたなんて)
だってさ。
わりと…いや一生懸命に部員はポスター制作してたから。
「そんでどうすんの?」
相楽先輩はオレにすごんできた。
「えっ?」
「あかねちゃん。部活のこと健人くんにはまだ説明してないんだけど」
そうオレはまだここがなんの部活なのか知らなかった。
「ここは絵本研究部! どうすんの? 入るの? 入んないの?」
相楽先輩のすごい剣幕に押されもしたがオレは詩音さんとお近づきになりたくて決めた。
不純な動機で決めたんだ。
「入りますっ! オレ! 絵本研究部に入ります!」
はじめは不純な動機でここに決めたんだ。
だから夢中になるとは思っていなかったわけで。
そう夢中になれるものが見つかるなんて思ってもいなかったんだ。