ウソの魔法に、君とかかる (短)


「暮石さん、恭子ちゃんが助けてくれて良かったね」
「本当だよ、やっぱ日比谷さんって優しい人だよね」



「なっ……!」



怒りで、カッと体温があがる。


皆にも腹が立ったけど、一番は、恭子ちゃん。

あのわざとらしい感じは……絶対に”何かした”んだと思う。


昨日、私をはめたみたいに――



「きょ、恭子ちゃん……!」



走って、恭子ちゃんの元へ向かう。

恭子ちゃんは私を一瞬睨んだ後、ニコッと笑みを浮かべた。



「雫ちゃん、大変だったね。大丈夫?」

「何を、したの……?」

「え~そんな言い方ひどくない? 雫ちゃんを助けてあげようと思ってした事なのに」

「私を、助ける……?」



なに?
なにを言ってるの?
意味がわからない……っ。

すると恭子ちゃんは、皆には聞こえない声で、私に顔を近づけて内緒話をした。